前回の闘病記からの続きです。
◼︎2013年7月9日(火)。入院58日目。抗がん剤治療開始から50日目。
この日から、抗がん剤治療Hyper-CVAD/MA療法の3コース目、Hyper-CVAD療法(2回目)の点滴が始まりました。
前回、副作用の激しい便秘で非常に苦しい思いをしたため、戦々恐々としつつも、前回の経験を活かして、何とか下剤等の薬をうまく使って乗り切ろうと考えていました。そのためにも、Evernoteにライフログとして記録してある前回の経験が役に立つはずです。つまり、いつ頃から副作用が出始め、どのくらいのタイミングでどのくらいの量の薬を飲んで、どうなったのかの記録です。
点滴を入れるCV(中心静脈)カテーテルは、前日に担当医のMY先生が入れてくれていました。
冒頭の写真の左上のあたりから、首の静脈に2本、針が入っています。左下に2本出ている管はTシャツの中を通って裾から外に出て、点滴につながります。
10時頃から、抗がん剤に先行して、副作用を抑える吐き気止めのグラニセトロンの点滴が始まりました。
それと並行して、MY先生が髄注もしてくれました。背中から背骨の間に注射針をブスリと刺し、脳脊髄液を吸い取った上で、そのまま抗がん剤を注入する、という処置です。相変わらずMY先生の処置は手際がよく、あっという間に終わりました。
その後、吐き気止めの点滴が30分で終わり、抗がん剤のエンドキサンの点滴も始まりました。こちらは2時間の点滴です。
このグラニセトロンとエンドキサンの点滴は、朝10時に加え、夜10時にも行いました。それを3日間繰り返します。また平行してステロイド剤のデキサートの点滴も合間に入ります。
エンドキサンの点滴中に、MY先生が、前日に撮影したMRIの写真を持って来てくれました。
左上が、治療開始前の2013/5/15の画像です。中央右側に、左側にはない大きな黒い影が見えます。これが悪性リンパ腫のがんの腫瘍です。
右上が、抗がん剤治療Hyper-CVAD/MA療法の1コース目が終わった後の2013/6/10の画像です。黒い影が小さく、薄くなっています。
左下と右下が、2コース目が終わった2013/7/8の画像です。特に右下の画像を見ると、さらに黒い影、つまり腫瘍が縮小しているのが分かります。
MY先生はこう説明してくれました。
前回のMRI検査よりも、影は小さくなっています。1コース目のHyper-CVAD療法も、2コース目のMA療法も、どちらも腫瘍に効いているということです。
まだ影が残っている部分がありますが、これがまだ生きている腫瘍の細胞か、すでに死んでいる細胞かは、このMRIの画像上では分かりません。最終的には今のHyper-CVAD/MA療法が全コース一通り終わってから、PET-CT検査で判断します。
Hyper-CVAD療法もMA療法も効いて、腫瘍が小さくなったのは、非常にうれしいニュースでした。このまま治療を続けていけば、がんを全部やっつけられるのでは、という希望が持てました。
この日の夕方、いつもお世話になっているナマックカフェのシンさんが、タイカレーを差し入れに持ってお見舞いに来てくれました。
抗がん剤治療も3コース目の点滴が始まった直後で、まだ副作用もなかったため、おいしくいただきました。
シンさんには今回の病気や治療方針の話などを1時間ほども聞いてもらい、いろいろ勇気付けてもらいました。元気が出ました。
自分はいろいろな人に支えてもらって、本当にありがたいなあ、と思いました。