一連の騒動を見ていて、経営者の一人として、ちょっと思ったことを後々の自分のためにも書いておきたいな、と思ったので、少し。
オーシャンブリッジは、設立して五年目です。昔も今も、「海外製のユニークなソフトウェアをベースに、国内パートナー企業様とともに、日本企業にとって分かりやすく便利なソリューションを作り上げて、お客様にご提供していく」というビジネスだけをやっています。
お陰様で、設立当初に比べ、社員数も、取り扱い製品数も、ユーザ企業数も、またパートナー企業数も増えています。ご支援頂いている皆さま、ありがとうございます。何とか、少しずつは成長しています。
ですが、いまだに、売上目標を達成し、利益を生み出していくために、社長の僕も含め、スタッフ一同、昼も夜もなく必死で働き、日々、悪戦苦闘しています。そのため、幸か不幸か、メインのビジネス以外のことに手を広げる余裕は、人員的にも財務的にもありません。
もちろん、経営的に見て、いろいろな意味で余裕がないということは、必ずしもよいことではないですね。それは僕の経営者としての力量不足だと認識しているつもりです。
でも、
僕らが今やっているビジネスだけでも、まだまだやるべきこと、やりたいことが、まだまだやりきれないほどたくさんある、と思っています。
会社の成長のさせ方は、いろいろとあると思います。企業買収により事業上の相乗効果を生み出し、企業価値を高め、それを梃子に資金を調達してまた買収していく、ということももちろん一つのやり方です。上場している以上、株価を上げていくのは経営者の責務ですし。でも法に触れたり、嘘をついたりしちゃいけないですね。
いずれにしても、幸か不幸か、オーシャンブリッジには、企業価値を高めたり売上・利益を増やしたりするための選択肢は、あまりありません。
結局、僕らオーシャンブリッジにとっては、自分たちがおもしろいと思い、かつ、お客様のためにもなると自信を持って言えるビジネスを、地道にかつ徹底的にやっていって、それでお客様やパートナー様に喜んで頂いて評価して頂くことが、会社を成長させ、価値を高めていく唯一の道です。
うちは他のベンチャー企業のように「何年後に上場!」みたいな威勢のいいことを言わないので、見る人によっては夢がないと思われるかも知れません。
でも、僕らとしては、自分たちが本当にやりたいと思うこと、お客様から喜ばれると信じていることを追求するためにも、当面、出来る限り株主を増やさず、自分たちが今持っているものを生かしながら、どこまで成長できるのか、チャレンジしていきたいと思っています。
中にはそういうITベンチャーがあってもいいですよね。数年後に、「おぉ、あいつら、未公開なのにあそこまで行ったよ」みたいな。
ということで、引き続き、自分の道を見失わずに、邁進して行きたいと思っています。