IP Infusion、アクセスが買収。

昨日の夕方、自民党の懇談会に行く直前にシリコンバレーの吉川さんから連絡を頂いたんですが、吉川さんの会社IP Infusionが、あのアクセスに買収されました。すごいことです。
http://www.access.co.jp/press/060228.html
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20060301/113812/
http://japan.internet.com/finanews/20060302/5.html
吉川さん曰く、「とりあえず投資家や関係者のみなさんに多少なりともリターンができそうで、ほっとしているところ」とのこと。ひとまず、お疲れさまでした。
吉川さんは、僕がオーシャンブリッジを設立する前に3年ほど働いていたベンチャーの創業者。僕がコンサルティング会社から吉川さんの会社に転職して、一緒に仕事をさせてもらっていたころは、僕はコンサルタントとしての経験しかなく、「考える」ことは多少できても、「実行する」という経験はありませんでした。ということで、実際の「ビジネス」というものについて、「当事者」として企業・事業を経営していくということについて、本当にいろいろなことを勉強させてもらいました。
それまでは大企業相手のコンサルタントとして、


どこか実感や手応えのないままに、他人事のように捉えていた「ビジネス」と、ベンチャー企業で当事者として直面する、自分が行動したことの結果がはっきりと見える「ビジネス」との大きなギャップを、転職当初は非常に強く感じたことを思い出します。そしてそのギャップの分だけ、いろいろなものを吸収させていただきました。
僕がその吉川さんの会社で働いているときに、彼はシリコンバレーに渡って、IP Infusionを設立しました。「やはりベンチャーをやるからにはシリコンバレーでやってみたい」と、CTOだった石黒さん(たまたま今日のグロービス小林さんのブログに登場してますね)と二人、海を渡ったわけですね。
その後、僕が独立する際には、国際電話でいろいろと相談に乗っていただきましたし、その後もずっと、いろいろとビジネス等々に関してアドバイスを頂いたり、叱咤激励を頂いたりしています(そっちの方が多いですが)。
いろいろな意味で、今の経営者としての僕や、会社としてのオーシャンブリッジは、吉川さんがいなければなかった、あるいはあったとしても、こういう形ではなかった、ということは間違いありません。(というような話を、以前、日経産業新聞のコラムで「起業家の薫陶」というタイトルで書いていただいたことがありました)
それにしても、僕自身、経営者になって今年の6月で丸5年が経つわけですが、何というか、吉川さんの経営者としてのスケールというかモノの見方には、本当にかなわないと感じるところが、昔も今も、多々あります。
とは言え、僕には僕の、オーシャンブリッジにはオーシャンブリッジの、良さや強みもあるはずであり、それをどう強化して我々なりの価値を高めていくかを、改めて考えたいと思います。
そしてもう一つ。
オーシャンブリッジのスタッフには、僕が吉川さんの会社で感じていたような、毎日毎日自分の頭でいろいろなアイディアを考えて、ビジネスの現場で実践し、きっちり成果を出し、市場や周囲から評価されるとともに自分も満足するという、そのおもしろさと手応えを、オーシャンブリッジという場を利用して実感してもらいたいと思っています。
そしてその結果、どこに行っても通用するビジネスマンとして、個々の価値を高めていって欲しい、と思います。もちろん、僕のように独立するもよし、ですね。
実はこれが、僕がオーシャンブリッジを設立した2つの理由のうちの1つでもあります。

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