僕は以前から、「ノマドワーカー」がマスメディアやソーシャルメディアで取り沙汰されることについて、あまりよい印象を持っていませんでした。
どこで仕事をするのか(Where)が重要なのではなく、どんな仕事ができるのか、どんなアウトプットを出せるのか、どんな価値を勤務先や顧客、もっと言うと社会に対して提供していけるのか(What)が重要なわけです。それをないがしろにして「カフェを渡り歩いて仕事をするのがかっこいい」とか「ノマドワーカーのAさんリスペクト」とか中身の無いことを言っている人を見ると、気持ち悪くなります。
・・・と常々思っていたところ、今朝の日経産業新聞で、「高山さんはノマドワーカー」と書かれてしまいました(涙)。
これは、今朝の日経産業新聞(2012/12/21付22面)に掲載された「デスクすっきり 3段階」という記事です。日経新聞の記者さんから、数回に渡り合計数十分の電話取材を受けました。テーマがオフィスのデスクの整理術的な話だったため、僕の仕事の仕方や会社の机の様子などをお話ししました。
僕は昨年の脳腫瘍手術以降、視覚障害が残っていることもあり、会社に出社する回数は減り、自宅や自宅近くの喫茶店などで仕事をする機会が増えました。そんな話を記者さんにしている中で、世の中一般の話としてノマドワークが流行っている的な話は出ましたが、決して、「僕はノマドワーカーです」とは言っていません(涙)。
さらに、電話取材の中で、「机の上にはスキャナー以外は何があるんですか?」と聞かれたので、「スキャンする前の書類とか、買ってから読んでない本とかですかね」と答えたところ、記事では「机の上にあるのは数冊の本」「書類はほとんど見当たらない」となっていました。しかし残念ながら、本は数冊ではなく20数冊ですし、スキャン待ちの書類は高さ数センチの山になっています(汗)。ただもちろん、「文書はEvernoteやZyncroなどのクラウドサービスで保存・共有化」などの記載は100%事実です。
やはりこうした取材記事の場合、記者さんの書きたいことと、取材相手が実際にしゃべることとの間にはギャップがあるわけで、そのグレーゾーンの部分は、記者さんが記事の都合に合わせた解釈をして書くわけですね。だから、書かれる内容はきちんと取材に基づいていますし、完全に間違っているわけではありませんが、取材を受けた本人からすると、「あれれ?」と思うこともあったり。
という今回の経験から想像したのですが、検察や警察の取り調べとかはもっと恐ろしいんでしょうね。検察や警察が描いたストーリーに沿った形で自供内容が歪められていくという・・・。犯罪捜査と新聞の取材を一緒にしてはいけませんが。
以上、釈明させていただきました。言い訳がましくてスミマセン(汗)。
こんなことを書いて今更ではありますが、記事自体は非常に参考になる良い記事です。「デスク整理の極意7カ条」は、僕自身、非常に勉強になりました。興味のある方は、ぜひ日経産業新聞の紙面をご覧下さいね。
最後に、記者のMさんへ。せっかく書いてくださったのに、こんな言い訳記事を書いてスミマセン!またご協力できる機会がありましたらいつでもご連絡ください!