スロベニアからの友のお見舞い/リツキサン点滴:白血病・悪性リンパ腫闘病記(78)

前回の闘病記からの続きです。
分子標的薬リツキサンの点滴


2013年3月頃の記録から書き始めたこの白血病・悪性リンパ腫の闘病記も、ようやく2013年10月に入りました。抗がん剤治療も後半戦に入りました。2013年12月19日の退院までもうひとがんばりです。それでは、2013年10月1日の記録です。
◼︎2013年10月1日(火)。入院142日目。抗がん剤治療開始から134日目。
朝、担当医のMY先生が来てくれました。ひと月近く懸案材料だった腎機能障害の現状について説明してくれました。

腎臓の数値、クレアチニンが1ちょっとまで下がったのが何よりです。本来は0.7程度なので、そこまでいけるともっといいですね。腎機能の状態により、今後の治療の選択肢も変わってきますので。

この日は分子標的薬のリツキサンを点滴しました(冒頭写真)。点滴の間は身体に心拍数等のバイタルサインのセンサーを付けます。病室を出るときは、点滴棒とともに、そのセンサーにつながったモニターの端末を持ち歩きます。
この日、オーシャンブリッジのスロベニアのパートナー企業であるXLAB社の社長のJure(ユーレ)と役員のMarko(マルコ)が、日本出張の合間を縫ってお見舞いに来てくれました。オーシャンブリッジの主力製品の一つ、リモートコントロールツール「ISL Online」の開発元です。
特に社長のJureとは、2007年6月の業務提携以来、ビジネスパートナーというよりも、大切な友人として、家族ぐるみで付き合ってきました。
そのため、脳腫瘍の時も、また白血病・悪性リンパ腫の時も、詳しい病状や治療について、随時メールで連絡していました。特に脳腫瘍については、スロベニア出張からの帰国途中に乗り継ぎ地のチューリッヒの空港で意識を失って倒れたことがきっかけで見つかったという経緯もあり、いろいろ心配してくれていました。
そのJureと久しぶりに会って、自分の病気のこと、今後の治療の方向性のこと、また読む本の傾向のことなど、いろいろなことを語り合いました。ちょうど家内もお見舞いに来てくれたので、家内もJureとMarkoと再会できました。
最後に病室を出て、ロビーでみんなで写真を撮りました。「今日は点滴だけじゃなくてセンサーやモニターを身につけてるけど、これは今日たまたまリツキサンっていう分子標的薬の点滴をしてるからなんだよね。これは2ヶ月に1日だけなので、今日お見舞いに来てくれたのはタイミングがいいやら悪いやら(笑)」などと言って笑いました。
しばらく前にお見舞いに来てくれたアメリカのパートナー企業IGCの社長のGary(ゲイリー)もそうですが、僕は本当にパートナー企業に恵まれていると思いました。
この日の夕方、リツキサンの点滴が終わりました。Hyper-CVAD/MA療法の5コース目(全8コース予定)も、あとは次週の週末のオンコビンの注射とステロイドの点滴で終わりです。
この日は久しぶりにJureと話せたこと喜びに加え、長い化学療法も残り3コースと治療も終盤が見えてきたこともあり、幸せな1日でした。

まだ日によっても、また一日の中でも時間によって、調子の良し悪しの波はあるけれど、今ここを大事に一歩一歩進んで行くだけ。そうすれば目標を達成できる。娘の二十歳のお誕生日のお祝いと、化学療法による悪性リンパ腫の根治を、ともに実現する。

と改めて心に誓いました。

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