先日、グリオーマ(脳腫瘍)の定期検査・診察で東京女子医科大学病院に行ってきました。
この日、病院に行く前にFacebookを見たところ、たまたまブログ読者の方からのメッセージが届いているのを見つけました。Nさんという方で、ご主人が先日、女子医大で脳腫瘍の摘出手術を受けたとのこと。
このNさんからいただいたメッセージを一部変更の上、以下に掲載させていただきます。ご本人の承諾済みです。
高山さん、初めまして。Nと申します。突然のメッセージお許し下さい。
私の主人は先々月、A県にあるN病院にて生検手術を受け、病理検査の結果「左前頭葉グリオーマグレード3」と診断されました。高山さんのブログはもちろん、ブログを経由して東京女子医大病院やグリオーマについて色々と調べ夫婦で話し合った結果、東京女子医大に転院することを決意しました。
そして、先週に脳腫瘍摘出手術を行いましたが目立った後遺症もなく現在の経過は良好です。少しずつですが、日に日に回復していく主人の姿を見て安心しております。
まだ治療は続きますが、要となる手術(腫瘍は90%以上摘出)が無事に済んだことで、安心して次の治療へ進むことが出来そうです。
決して大袈裟ではなく、高山さんのブログを読んでいなければ、東京女子医大病院で治療を受ける事を選んではいなかったと思います。高山さんのブログは、私のような素人にでも理解が出来るほど分かりやすく、とても読みやすかったです(捻りのない感想ですみません)。
また、心細く不安な夜、高山さんのブログを読み何度も何度も励まされました。
そして高山さんのブログに登場する娘さんの言葉にたくさん癒されました(*^^*) 本当にありがとうございます。
突然メッセージを送るのは失礼だとは思ったのですが、どうしても高山さんにお礼を伝えたくてご連絡いたしました。高山さんご自身も大変な治療の中、ブログを更新して下さり、ありがとうございます。
高山さんどうかご自身の身体を大切になさって下さい。
高山さんと高山さんご家族の健康と幸せを心から願っています。
このメッセージを読んで非常にうれしく思い、Nさんに返信したところ、早速ご返事をいただきました。この日も病院でご主人に付き添われているとのこと。タイミングがよかったので、病院のタリーズコーヒーでNさんご夫妻にお会いすることができました。
術後の回復も順調なご様子のご主人と、明るいNさん。非常に仲のよさそうなご夫婦でした。
Nさんにはこんなお話をいただきました。
他の人のブログには病気や治療について後ろ向きなことも多く書かれていますが、高山さんのブログは常に冷静に客観的に書かれていて、参考になりました。主人もあまりネット上の情報は見ないようにしていたようでしたが、高山さんのブログはたくさん読みました。「今日高山さんに会えるよ」と言ったら涙を流して喜んでいました。
このお話もうれしくて感激してしまいました。実際にこのブログが他の患者さんのお役に立てていると感じられるのは、本当に、本当にうれしいものです。
帰り際には握手をしてお別れしました。ご主人の手が温かかったのが印象的でした。きっとこれからも順調に回復されることと思います。
その後、僕はMRI検査を受けて、放射線科の前林先生の診察室へ。この日は主治医の脳神経外科 村垣先生が学会でいらっしゃらなかったため、検査後の診察は放射線科の前林先生のみでした。
放射線科の診察室前で順番を待っていると、診察を終えて出てきた患者さんから「高山さんですか?」と声をかけられました。お話を聞くと、いつもブログを読んでくださっているとのこと。「村垣先生とのやり取りなども読んでます」と言ってくださいました。
こちらのFさんは、僕が手術を受けた2011年7月の数ヶ月後に、やはり女子医大で脳腫瘍摘出手術を受けられたとのこと。
このようにブログ読者の患者さんから思いがけず声をかけていただくのも、本当にうれしいことです。自分が知らないところでブログが多くの患者さんに読んでいただいているのだと感じられます。
放射線科の前林先生の診察では、MRI結果の説明や、最近の体調の報告、虎の門病院での白血病・悪性リンパ腫の維持療法の状況報告などをしました。
診察が終わり、会計が終わった後、入院病棟のナースステーションに挨拶に寄りました。
まずは僕が入院中にメインで担当してくださった看護師のKさんのいるナースステーションへ。ここ数回の診察の際にはタイミングが合わずお会いできなかったので、久しぶりの再会です。Kさんはしばらく前に脳神経外科から異動されています。
最近の治療や体調などの近況報告をした後、娘の写真を見せたら「大きくなりましたね!もう5歳ですか!あの頃は人見知りちゃんでしたよね!」と驚いていました。確かに僕が入院していた頃は娘はまだ1歳で、ベビーカーに乗っていました。Kさんがあやしてくれても、恥ずかしがっていたことを思い出します。
その後、僕が入院していた脳神経外科の入院病棟のナースステーションへ。入院中にお世話になった看護師のSKさん、ヘルパーのIさんとお会いすることができました。近況報告をしたり、この日は会えなかった看護師さんたちの様子を聞いたり。
お世話になった看護師さんたちに元気な顔を見せられてよかったです。
この日はいろいろな方との出会いや再会があり、うれしい診察日となりました。
翌日、Nさんからお礼のメッセージが届きました。こちらも一部修正の上、掲載させていただきます。
昨日はお会いできてとても嬉しかったです。主人は高山さんにお会いしたことがとても励みになったようで、「気さくで素敵な方だったなぁ」と何度も言っていました。
手術前、知り合いもいない東京で治療を受けることが主人にとって負担になっているのではないか、女子医大で手術を受けようという選択は間違っていたのではないか、と思う事がありました。もちろん、その考えは術後の経過や主治医からの説明を聞いた事で、女子医大に来て良かったとの思いに変わりました。
そして昨日、実際に女子医大で治療を受けた高山さんの話を聞き、私達の選択はやはり正しかったのだと改めて思いました。 (余談ですが、高山さんは私が勝手にイメージしていたより早口で驚きました 笑)
主人は今回の病気で脳の一部を失いましたが、それ以上に得たものが沢山あります。病気自体は良い経験とは言えないかもしれませんが、病気を通して色々なことに気付いたり、教えられたり、等々の経験は良かったと思います。
私達のように高山さんのブログを通じて、たくさんの患者さん達(グリオーマ患者に限らず)が希望を持ち、自らに合った治療法に出会えることを心から願っています。
これからも主人と一緒に高山さんを応援しています!ブログも楽しみにしていますね。
早口でたくさんしゃべってスミマセン!でもお会いできて本当にうれしかったです。
ブログに闘病記を書いていると、たまに「暗闇にパンチしている感覚」に陥ることがあります。つまり「これは自己満足で書いているだけではないか?人の役に立っているのだろうか?」という懐疑心を持ってしまうのです。
アクセス分析を見ると、それなりに多くの方に読んでいただいているのは分かります。でも、しばらく前にコメント欄を閉鎖したこともあり(匿名コメントを避けるためコメントはFacebook経由に限定)、読者の方の感想をお聞きする機会はあまりありません。定量的な「統計数字」は見られますが、定性的な「感想」はなかなか聞けません。
そうした中、Nさんご夫妻やFさんとお会いし、読者の方の生の声をお聞きして、改めて「ああ、ブログを読んでくださっている方がいるんだなあ。多少なりとも役に立っているんだなあ」と実感することができました。ブログ執筆の「手応え」が感じられました。励まされました。改めてブログへのモチベーションが上がりました。
これからもブログはマイペースで続けていきたいと思います。このブログが多少でも患者さんやご家族のお役に立つのであれば本当にうれしいです。