今回入院したことでたくさんの方から応援のメッセージをいただいています。本当にありがとうございます。一言一言がありがたく、感謝の気持ちでいっぱいです。
友人やお世話になった方からのメッセージが多いのですが、中には、同じ病気(急性骨髄性白血病)で同じ治療(臍帯血移植)を受けた経験者の方からの励ましのメッセージもあります。
今回、三回目のがん、それも昨年二回のがんから卒業し、今年に入って会社からも卒業し、ようやくこれから家族と平穏な生活を、と考えていた矢先でしたので、精神的なショックはこれまで以上に大きなものでした。
それに加え、今回の治療では、前回の治療の時に海外の論文を読み、先生と長時間にわたって議論までした上で避けた、造血幹細胞移植(臍帯血移植)が不可避という状況です。
移植ということで、治療自体が原因で死んでしまう移植関連死のリスクや、副作用や拒絶反応(GVHD)など治療そのものの苦痛、そして移植をしたとしても再発するリスクは少なくなく完治するとは限らないことなど、さまざまな不安を抱えながら病院での日々過ごしています。
そうした状況にいると、経験者の方からの励ましのお言葉には、本当に勇気付けられます。
同じ白血病で、移植治療の苦痛を乗り越え、治療関連死のリスクを乗り越え、病気を乗り越えた方がいるという事実。そうした方からの温かい励ましの言葉。そのありがたいことと言ったら・・・。
同じ急性骨髄性白血病で、同じ虎の門病院で、同じ臍帯血移植を、なんと二回も受けられたYukiさんという方からいただいたメッセージの一部を、以下に抜粋します。
移植治療は思っていたより楽かもしれませんし、終わってしまえば身体の苦しさはすぐ忘れるものです。
このお言葉には本当に勇気付けらました。自分も乗り越えられるかもしれない、生き残れるかもしれない、と思えました。きっとこれからの苦しい治療の中で、何度も思い出す言葉になることでしょう。
そしてこのYukiさんはこうも書いていました。
たまにこちらのブログを拝見して、勇気をもらっています。
僕のブログの読者さんでした。そんな読者さんから、今度は僕が勇気をもらっています。
僕はこれまで、脳腫瘍と急性リンパ性白血病の経験を闘病記としてブログや本(治るという前提でがんになった)に書いてきました。そしていろいろな患者さんから「勇気付けられました!」「希望が持てました!」というメッセージをいただいていました。
今回、自分が患者に逆戻りしたことで、そうした読者さんの気持ちが改めて分かりました。みなさん、こういう思いで、僕が書いたブログや本を読んでくださっていたんだな、と。
患者は、病気の不安を抱える中で、「治るんだ、治療を乗り越えられるんだ、大丈夫なんだ」と思いたい。まさに藁にもすがる気持ちです。そうした患者にとって、経験者の闘病記や言葉は本当に貴重なものです。医師や看護師さんの言葉とはまた違った意味、違った重みを持っています。
もう一つ、今回勇気付けられている闘病記をご紹介します。同じ急性骨髄性白血病で、同じ虎の門病院(分院ですが)で、同じ臍帯血移植を受けられた読売新聞のデスクの方の闘病記です。この闘病記も、これから治療中にも何度も読み返すことになるでしょう。
(1)「生存率」の衝撃 : yomiDr. / ヨミドクター(読売新聞)
僕もこうした経験者のみなさんのように、今回の急性骨髄性白血病も乗り越えます。そしてその経験を2冊目の本に著したいと思っています。