「人生100年時代」とがんサバイバー

先ほど、同病の急性骨髄性白血病患者さんの闘病ブログ(白血病やけどギャルでいたい♡;;)を読んでいたら、
https://ameblo.jp/tky1218mn/


大きなバナーが目に入りました。
そこにはこうありました。

「まだ間に合う、人生100年時代を生き抜く方法とは?

このバナーをクリックしてみたらあるニュース系アプリの広告でした。さらにこうありました。

40歳ならまだ間に合う、人生100年時代の生き残り戦略

今の時代、バナー広告も、できるだけ記事コンテンツとの関連性の高いものを表示しているのだと思いますが、それにしても、がんサバイバー(がん患者)に「人生100年時代」とか言うのは、あまり適切なマッチングではないのではないでしょうか。
それに、この広告の言う「生き残り戦略」とは違う、本当の生命上の意味合いで、がんサバイバーは再発を防いで、命を守り、生き残っていかねばなりません。
がん患者さんは、常に再発の恐怖をどこかで感じながら、この一日を、この一ヶ月を、この一年をいかに平穏に生き延びるかを第一に考えて、一日一日を大切に積み重ねて生きている方が多いのではないでしょうか。
そしてその積み重ねの先に、患者さんそれぞれの目標があります。◯◯年のマラソン大会に出場する、◯◯の仕事に復帰する、など。僕の場合は、「13年後の娘の二十歳の誕生日に家族三人でおいしいお酒で乾杯してお祝いする」です。6年前、脳腫瘍が見つかったときに決めた目標です。
そして毎年、区切りの日(手術日、移植日、退院日、誕生日等)が来ると、「目標達成まであと何年になった!」とカウントダウンしてお祝いしているのではないでしょうか。
僕の場合、目標設定当初はものすごく遠くに見えた目標、つまり「19年後の娘の二十歳の誕生日を家族三人でおいしいお酒でお祝いする」が、お陰さまでその後カウントダウンを重ねて、「13年後」にまで近づいてきています。当日のお祝いのイメージも、目標設定当初より具体化しています。お祝いしている様子がより明確にはっきり見えるようになってきました。
このように、生きる目標を日々、手繰り寄せるように生きているがんサバイバーは僕だけではないと思います。
そのようながん患者に、「人生100年時代の生き残り戦略」を説くなんて、ナンセンスです。「100年?それどころじゃない!」「どうしたら再発を防げるんだよ!」というのが本音でしょう。
もちろんこのバナーは、たまたまブログコンテンツとのマッチングが妙なことになり、このような不適切な掲示となっただけだと思います。だから適切な場所に掲示され適切なターゲットに届けば、何も問題はないと思います。その意味ではシステム上の不具合にいちゃもんをつけているわけですね(笑)。
でも、最近、「人生100年時代」という言葉をよく聞くので、ちょっと気になって書いてみました。
ちなみに、このバナーが掲載されていたブログの最新記事の末尾は以下のように締め括られています。

さ!また明日も元気に過ごせますように< >
前へ行くぜ!

★闘病記ブログランキングに参加しています。下の病名ボタンをクリックしてくださると、ランキングが上昇し、より多くのがん患者さんに僕の闘病記が届きます。よろしければクリックしてくださるとうれしく思います。4回のがんをがんを乗り越えた経験が、一人でも多くの患者さんに届きますように…

にほんブログ村 病気ブログ 白血病へ  にほんブログ村 病気ブログ 悪性リンパ腫へ  にほんブログ村 病気ブログ 脳腫瘍へ